EVユーザーインタビュー

電気自動車
ある暮らし

【ユーザーインタビュー】電気自動車のある暮らし vol.10

V2Hを活用したオフグリッド&ゼロエミッションハウスで暮らしはどう変わる?

冬は太陽光発電にどこまで頼れる? V2H民泊&カフェの寒さを乗り切る工夫と費用、そして今後の展望について。

「忍野オーガニックカフェ」のオーナー、桑原文雄さんは山梨県忍野村でV2Hシステムを活用したセミオフグリッド&ゼロエミッション生活を実践中。前回の記事「目指すは完全オフグリッド! カフェ&民泊のV2H体験ハウス」ではそのあらましをご紹介しましたが、今回はもう一歩踏み込んで冬を中心に生活の様子を伺いました。環境問題やエネルギー問題に関心のある人も必読です!

聞き手:上島寿子
撮影:杉田賢治、上島寿子

富士山の見える絶景スポットに停めた愛車リーフの前に立つ桑原さん

太陽光発電の大敵は雪だった

おはようございます。今日もいい天気ですね。

  • 桑原さん

    眠れましたか?

はい。仕事をしようとパソコンを持ってきていたのですが、ぐっすり寝てしまいました(笑)。

  • 桑原さん

    それはよかった。朝食ができていますよ。

ハムエッグに焼き鮭、納豆、もずく酢、お味噌汁….。朝からご馳走ですね。

  • 桑原さん

    白菜の漬物もよかったらどうぞ。

これも自家製ですよね?

  • 桑原さん

    はい、だいぶ古漬けになっていますが。

優しい酸味が後を引きます。ご飯にもぴったり。

  • 桑原さん

    そのご飯のお米も河口湖の農家さんと一緒に育てたものなんですよ。

すごい。なんでもつくるんですね。

写真:左から時計回りに、もずく酢、白菜の漬け物、ハムエッグとサラダ、納豆、味噌汁、白米、焼き鮭
民泊の朝食はご覧の通り、盛りだくさん。味噌汁の味噌も自家製です。

料理はもともと得意だったんですか?

  • 桑原さん

    得意というほどではないけれど、つくるのは好きですね。カフェで出すスイーツも手づくりしています。

お菓子づくりまで!どんなスイーツをつくるんですか?

  • 桑原さん

    バナナケーキ、アップルパイ、フロランタン、あと小豆を煮てあんころ餅にしたり。

手が込んでますね。

  • 桑原さん

    今日は特別に朝食の後にデザートも用意しました。

わぁ、いちごのパフェ!盛り付けもかわいい。

  • 桑原さん

    ホイップクリームは豆乳でつくったんです。

軽い食べ心地でするっと食べられます。

画像:イチゴパフェ(左上)と紅茶(右下)
朝食のデザートに登場した豆乳クリームのいちごパフェと紅茶。パフェはカフェメニューとして出すこともあるそう。

実は電気を自給自足するオフグリッドハウスと聞いて、もっとストイックな生活をイメージしていたんです。大切な電気はできるだけ使わないようにしているから、きっと部屋の中もすごく寒いんだろうなとか。

  • 桑原さん

    どうでしたか?

とても快適でした。ダイニングスペースはエアコンの暖房で暖かいですし、2階の客室も温熱ヒーターと電気毛布で自分の家より寝やすかったぐらい(笑)

  • 桑原さん

    電気の暖房だけでもそれなりにあったかいですよね。

この建物は築35年と聞きましたが、断熱性が高いような気がするのですが。

  • 桑原さん

    いえいえ、高気密・高断熱住宅ではないので外気の影響は受けやすいです。ただ、窓はもともと複層ガラスが入っていて、さらに二重サッシになっているんです。

窓からの冷気を防ぐだけでも暖房効果は高まるんですね。

  • 桑原さん

    もっとも、この辺りは標高900mの高原地帯なので、東京に比べたらやはり冬の寒さは厳しいですよ。東京にいるときよりも2枚ぐらい余計に着込んでいます。膝当てをして、ズボンの下にはももひきを履いて……。

念入りな防寒は必須なのですね。

  • 桑原さん

    近隣の人たちもみんなそんな感じですね。

そういう環境で電気の自給自足をするには工夫が必要かと思うのですが、そもそも太陽光発電だけで生活の電気のどのくらいを賄えるものなのでしょうか。

  • 桑原さん

    季節やその日の天気によってまるで違いますね。季節でいえば、冬は太陽光発電だけでは足りず、電気を買うことが多くなります。

でも、太平洋側の地域って冬は晴れる日が多いですよね。まして、山梨は年間の日照時間が全国屈指と聞いたので、冬でも発電量はあまり落ちないイメージがあったのですが。

  • 桑原さん

    山梨は晴天率も全国一ですが、たとえ晴天続きでも冬は他のシーズンに比べてあまり発電しません。

どうしてですか?

  • 桑原さん

    まず日照時間が短いことがありますね。日の出が遅く日の入りが早いので、その分、発電量は少なくなってしまう。

なるほど。

  • 桑原さん

    あと太陽の位置が低いこともあります。太陽の光が斜めから差すので、ソーラーパネルに効率よく光が当たらないんです。

太陽光の角度によっても発電量が変わるなんて初めて知りました。ちなみに、天気の影響はどうでしょうか。雨や曇りの日はやはり発電はしない?

  • 桑原さん

    雨の日は少し発電することはありますが、まぁ、ほぼないですね。曇りは案外、発電します。雲に遮られても太陽光は通過するので。一番厄介なのは雪の日かな。

雨の日とは状況が違う?

  • 桑原さん

    雪が降っているときだけでなく、翌日晴れたとしても発電しないことが多いんです。

晴れているのに発電しないとは?

  • 桑原さん

    だって、ソーラーパネルに雪が積もってしまうでしょ?

積もった雪が邪魔をして太陽光がパネルに届かないんですね。

  • 桑原さん

    今年2月に積雪があったときは、翌日、快晴だったのにまったく発電しませんでした。雪下ろしをしようと屋根に上って水を撒いたのですが、カチカチになっていて除雪できなかったんです。

そうなると雪が溶けるのを待つしかない?

  • 桑原さん

    ですね。2月はトータルで70cmの積雪があったのですが、雪が溶けて発電が再開するまで10日間かかりました。その間は電気を買い続けるしかなくて。

電気代も高くなりましたか?

  • 桑原さん

    契約しているのはLooopでんきの再生可能エネルギーRE100なので一般の電気代より少し高いのですが、2月の電気料金は1万1171円(※)でした。前の月は8000円ぐらいだったので、雪の影響で3000円ちょっと高くなってしまいました。

※基本料金なし。EV割利用。再エネ賦課金込みと売電価格を差し引いた金額。消費税込み。

でも、1万円ちょっとなら我が家の光熱費よりは断然安いです。うちは電気代だけで2万円前後はいってしまい、それにガス代が上乗せされますから。

  • 桑原さん

    もちろん、電気を買ったとしても灯油やガスなど二酸化炭素を排出するエネルギーを使わない“ゼロエミッション”は実践できているので、まぁ、この金額は仕方ないかなと思っています。

写真:畑や、建物や車の屋根の上に厚く雪が積もり一面雪景色の忍野オーガニックカフェ。
今年2月の大雪では足が埋まるほどの積雪に。屋根や庇のソーラーパネルもすっぽり雪に覆われている。(撮影・桑原さん)
写真:すっぽり雪に覆われたリーフ。充電口を開け、V2Hの充電ケーブルを刺して充電中の様子。
氷点下でも愛車の日産リーフにつないだV2Hは無事に作動。(撮影・桑原さん)
写真:室内のV2Hコントロールパネルの液晶画面に表示された、1日の時間帯別発電量グラフ。発電量は終日ゼロ、朝6時から夜19時まで買電している表示。
V2Hのコントロールパネルに表示された大雪の際の発電量。日中もゼロが続き、買電がおのずと多くなっています。(撮影・桑原さん)

冬は太陽光発電が少なくなる分、使う電気も減らしたいところですよね。なにか工夫はされていますか?

  • 桑原さん

    人がいるところだけ暖房をつける局所暖房にしています。マンションなら1部屋に暖房を入れれば家中暖かくなりますが、2階建てのこの建物ではそうはいかないので。

トイレにも暖房がついていますよね。足元があったかいなぁと。

  • 桑原さん

    入ると人感センサーでセラミックヒーターがつくようになっているんです。

ハイテクですね。そういえば、トイレや廊下の照明も人感センサーになっていますよね。

  • 桑原さん

    もともと人感センサーがついていたんですが、つけっ放しを防げるのでありがたいですね。電球も白熱球からLEDに替えました。

エコロジーで、なおかつエコノミーなんですね。

太陽光発電の意外な盲点! 夏は効率が下がることも

冬は一番発電量が少ないとのことでしたが、逆に発電量が多いのはやはり夏ですか?

  • 桑原さん

    一般論でいうと、太陽光発電って真夏は発電量がさほど多くならないんです。

えっ、意外です。夏は日照時間が長く太陽の位置も高いから、じゃんじゃん発電するイメージが……。

  • 桑原さん

    太陽光パネルにつく電池の多くはシリコン太陽電池というものなんですが、このシリコンは高温に弱いというウィークポイントがあって。真夏は40℃近くまで気温が上がり、屋根の温度は60℃以上に上昇しますよね。そうすると発電の効率が軒並み落ちてしまうんです。

暑さで働きが悪くなるんですか。盲点ですね。

  • 桑原さん

    ただし、幸いこの辺りは夏も涼しいので発電効率はあまり落ちない。エアコンなしで過ごせるぐらいなので、ほぼ電気は買わずに済んでいます。

写真:2階の窓から見た1階の庇上のソーラーパネル
1階の庇に設置したソーラーパネル。

ちなみに、一年間で最も発電するのはいつですか?

  • 桑原さん

    日照時間だけでいえば6月の夏至の頃が多いはずですが、梅雨の時期でもあるので雨が続くと落ちてしまう。

去年は長梅雨でしたしね。

  • 桑原さん

    そう考えると、安定して発電するのは5月と10月と言えますね。日照時間が長く太陽の位置も高いですし、太陽光電池の働きもいい。

人間にとって快適な気候が太陽光発電にもベストシーズンというわけですね。

写真:V2Hコントロールパネルの液晶画面に表示された、月ごとの発電/売買電グラフ。
V2Hを設置した昨年7月からの発電量。忍野村は夏でも涼しいため、8月の発電量が最も多く買電より売電が上回った。

ちなみに、太陽光の発電量が十分な場合は、電気をまったく買わずに生活することもできますか?

  • 桑原さん

    理論上は可能ですが、実はここに設置したV2Hには弱点があって。

どんなことですか。

  • 桑原さん

    V2Hの出力は通常系統につながっていると6kWあるのですが、今回購入したトライブリッドは自立運転させると半分の3kWに減ってしまう。そうするとエアコンなど200Vの機器を動かすことができないんです。

V2Hの出力を保つためには買った電気とつなぐ必要があるというわけですね。

  • 桑原さん

    ちなみに、うちで設置したスタンダードモデルは自立運転(停電時)で3kWですが、最新のパワーステーションプレミアムモデルなら自立運転でも6kWの出力を保てます。これなら200Vのエアコンも動かすことができる。プレミアムモデルは価格が倍近く高くなりますけど(※)。

※スタンダードモデル価格:約40万円/プレミアムモデル価格:約80万円

ほかにV2Hを導入する際の注意点はありますか?

  • 桑原さん

    つなげられる車種が限られていることですね。対応しているのは日産の電気自動車のほか、プリウスやアウトランダーなどのPHEV(プラグインハイブリッドカー)。外国車ではヒュンダイのIONIQ5などごく一部で、今、僕が注目しているフォルクスワーゲンのID4は対応していない。

対応車種かどうかは要チェック(※)ですね。

※ニチコン「EVパワーステーション」の対応車種
https://www.nichicon.co.jp/products/v2h/model/

もう一つ、売電についても質問していいですか。

  • 桑原さん

    はい、なんでも。

先ほど売電した場合の代金は買電の金額から差し引かれるとのことでしたが、売電の金額が買電の金額を上回った場合はその差額が支払われるのでしょうか。

  • 桑原さん

    まず一般的な売電についてお話しすると、太陽光発電にはFIT制度という固定買取制度が設けられていて、設置後10年間は固定価格の売電が保証されているんですね。その場合、原則的に売電の代金は毎月振り込みされます。

つくった電気を売れば儲けが出るということですね。

  • 桑原さん

    ただ、このFITの買取価格は年々下がっているんです。僕が練馬の自宅に太陽光発電を取り付けたときは1kWhあたり48円で買い取りしてもらえたのに、今はその半値以下。

いくらぐらいですか?

  • 桑原さん

    2021年度のFIT価格は、10kW未満(住宅用)で19円。22年度にはさらに下がって17円になりました。しかも、FIT期間が終了すると8〜9円まで落ちてしまう。

売ってもうまみがない……。

  • 桑原さん

    だから、ここでは「Looopでんきゼロ」という電力プランを取り入れました。このプランでは売電価格が21円に設定されているんです。

FIT価格より高いですね。

  • 桑原さん

    でも、これにはからくりがあって。

からくり?

  • 桑原さん

    売電したお金は買電の料金から引かれるのですが、相殺されてゼロになるとそれ以上は買取料金にはならないのです。つまり、先ほどの質問に答えるなら、この家の場合、どんなに売電しても入金はされないということになります。

なんだかもったいない気がしますが。

  • 桑原さん

    FIT制度で電気を売っても入金は微々たるもの。少しでも高く買い取ってくれる今のプランのほうが、トータルで考えるとお得なんです。

いずれにしろ、太陽光発電を取り付けようと思っている人は、売るよりも消費をメインに考えたほうがいいということですね。

  • 桑原さん

    余った電力は電気自動車に溜め、家庭の電力として上手に使っていくのが理想でしょう。

設備をバージョンアップして完全オフグリッドにチャレンジ

忍野のこの家に暮らし始めて1年経ちますが、率直なところ住み心地はいかがですか。

  • 桑原さん

    すごく快適ですよ。一番の魅力は空気のおいしさですね。僕が住んでいる練馬区は大きな公園が近くあり、東京のなかでも環境はいいほうだと思いますが、それでもここに戻ると空気が新鮮だなと感じます。

忍野村は富士山の伏流水が湧き出る名水の里として知られていますが、水の味も違いますか?

  • 桑原さん

    ここは水道から流れてくる水もおいしいんです。

羨ましい!

  • 桑原さん

    特に気持ちいいのは夏ですね。さっきも言ったように、この辺りは標高が高いので猛暑の時季でも涼しいんです。窓を開けていると爽やかな風が入ってきて心地いい。別世界ですね。

ますます羨ましいです。でも、その分、冬の寒さは厳しいのですよね。

  • 桑原さん

    確かに寒さは厳しいけれど、それもまたエネルギーを考えるにはよい環境なんです。寒い冬をゼロエミッションで乗り切って体感したことを発信していく。そこに意義があると思っているので。

住んだ人にしかわからないことって多いので、体験談は貴重だと思います。これからやってみたいことはありますか?

  • 桑原さん

    たくさんありますけれど、一つは設備のバージョンアップですね。

具体的にどんなことを?

  • 桑原さん

    まず太陽光パネルを増設して発電力をパワーアップします。さらにV2Hシステムももうワンセット入れて、その電力だけで暮らしてみたいと考えています。

そのためには蓄電の容量も増やさないとならないですよね。

  • 桑原さん

    実は日産アリアを買おうと思っているんです。本当はV2Hを入れるときに一緒に導入したかったのですが、資金的に後回しにしました。

日産アリアの90kWhですか?

  • 桑原さん

    はい、4WDのe-4ORCEです。最上位クラスだから値段が高くて。でも、完全オフグリッドに向けて車もバージョンアップするつもりです。

遊びに来る人たちも、訪れる度にどこかが進化していれば楽しみが増えますね。

  • 桑原さん

    すべてが揃ったらブレーカーを落として生活してみようとも思っているんです。完全オフグリッドへの挑戦です。

チャレンジはまだまだ続くんですね。

  • 桑原さん

    あと、もう一つ、実現できたらいいなと思っているのはバーチャルショールームです。電気自動車のユーザーでV2Hを入れたい人がいたとき、オンラインでつなげて相談に乗る。ここでの経験をもとにいろいろアドバイスできますし、年間の買電・売電などのデータも提供できるので。

オンラインなら気軽に相談できますね。体感したければ足を延ばせばいいわけですし。

  • 桑原さん

    僕もそうでしたが、電気自動車に乗る人って最初からエコ意識があるわけじゃないと思うんです。新しい物が好きだったり、走りに惹かれたり。

確かに私も経済性にメリットを感じています。特に最近はガソリン代が高騰しているので。

  • 桑原さん

    選んだ理由はなんであれ、乗り始めると電気を意識するようになって、エコ意識は後からついてくる。その結果として、オフグリッドやゼロエミッションを目指す人が増えたら嬉しいですね。

電気自動車が環境を考えるきっかけになるわけですね。

  • 桑原さん

    これからは電気自動車が自動車のスタンダードになることは間違いありません。じゃあ、その先はどうなるんだろうと考えると、水素で走る自動車が増えていくと僕は考えています。20年とか30年とか先の話ですけれど。

水素を積んだ燃料電池車はトヨタ自動車を中心に開発が進められていますよね。

  • 桑原さん

    水素は日本が自国でつくれるエネルギーなんです。水素のつくり方はいろいろあって、そのなかでも注目されているのは触媒により水を電気分解する方式です。この電気分解に太陽光など再生可能エネルギーを使えば環境に負荷をかけることはありません。

水ならたくさんあるから輸入に頼らずに済みますね。

  • 桑原さん

    さらに、つくった水素をコンパクトに溜める技術が開発されれば、自動車をはじめさまざまなエネルギーとして活用していけます。自国でエネルギーを賄えるというのは国防の点でも大きな意義があると思いますね。

再生可能エネルギーで水素を生産できるようになれば、環境問題もエネルギー問題も一挙に解決するわけですね。

  • 桑原さん

    この研究は世界中で行われていて、技術が確立されたらノーベル賞ものと言われています。実は僕の息子も大学院で水素の研究をしているんです。僕が「これからは水素の時代だ」といい続けてきた影響だと思いますが(笑)。

水素に注目したのはいつ頃ですか?

  • 桑原さん

    東日本大震災が起きたときだから11年前ですね。その頃からエネルギー問題を考え始め、オフグリッドやゼロエミッションを実現したいと思うようになったんです。

長年の思いを具現化したのがこのカフェなんですね。

  • 桑原さん

    電気を自給自足して生活するのって、浮世離れした仙人みたいなイメージがあるじゃないですか。よし、自分は仙人を目指そうと。だから髭を伸ばして風貌も変えて……。

写真:キッチンカウンターの内側に立ち、笑顔で語る桑原さん
おもてなし上手な仙人(?)の桑原さん。

昔の写真を拝見しましたが、印象がまったく違いますよね。

  • 桑原さん

    でも、さすがに霞を食べて生活はできない(笑)。

ですよね(笑)。

  • 桑原さん

    だから、このカフェは完全に仙人化しないための歯止めでもあるんです。遊びに来てくれた人たちを料理でおもてなしして「おいしい」と言ってもらえたら嬉しいし、情報交換もできるし。

今回、泊まらせていただいて桑原さんの温かなサービス精神をすごく感じました。

  • 桑原さん

    よかったです。またいつでも遊びに来てください。

ありがとうございます。今度は夏の避暑にお邪魔したいです!

写真:右側後方に富士山を望む「忍野村役場前」バス停
「忍野オーガニックカフェ」はバスタ新宿などから高速バスでも行くこともできます。「忍野村役場前」のバス停からカフェまでは歩いて10分ほど。

あとがき

「忍野オーガニックカフェ」を訪ねたのは真冬。室内の防寒用に薄手のダウンジャケットを持参しましたが、結局、出番はありませんでした。もちろん、桑原さんの暮らしぶりには気候に応じた工夫もいろいろ。自然のエネルギーを活用する生活には知恵も必要だと実感しました。折しもエネルギー問題が注目されている現在、忍野村でこれからの暮らし方を見つめ直してみるのもよいかもしれません。

 

Data
忍野オーガニックカフェ

住所:山梨県南都留郡忍野村内野4595-2
電話:090-4454-3825
Webサイト

料金

ランチ:和洋中コースにて2,000円~
ディナー:和洋中コースにて3,000円~
宿泊:1泊素泊まり4,000円/1人(+1,000円で朝食付き)

※Airbnb予約は1棟貸し切りで8,000円~
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