EVユーザーインタビュー

電気自動車
ある暮らし

【ユーザーインタビュー】電気自動車のある暮らし vol.4

EVユーザーが体験。電気自動車は災害時の救世主!

2019年9月の台風による大規模停電を電気自動車で乗り切った千葉在住のEVユーザーNさんのリアルな体験談です。

電気自動車のバッテリーに貯めた電力は、家で使う電力としても使えるって知っていますか? このシステムを利用すれば電気代が安くなるうえに、台風や地震などで停電したときの救世主にもなるのです。

実際に、この経験をしたのが千葉市中央区にお住まいのNさん。2019年9月、台風による大規模停電に見舞われた際、愛車の日産リーフを蓄電池として使って難を逃れることができたそうです。電気自動車がどのように活躍したのか、リアルな体験談をご自宅で伺ってきました

聞き手:上島寿子
撮影:杉田賢治

写真:愛車リーフの前に立つNさん

スカイラインからリーフに替えてコストダウン

今日はよろしくお願いします。家の前にはリーフ以外の車も停まっていますが、何台お持ちなのですか?

  • Nさん

    ガソリン車はR32型のスカイラインと妻が乗っている K13マーチの2台。加えて2013年の7年前に日産リーフを買いました。

3台もあるんですね。電気自動車を買ったきっかけは?

  • Nさん

    もともとスカイラインを通勤に使っていたんですが、毎日会社まで往復40kmと結構な距離を走るのでガソリン代が1ヵ月で3万5千円にもなっていたんです。

3万超え……。それはイタい。

  • Nさん

    だから、節約できる車をほしいと思っていて。実は、当初はガソリン車のノートを検討していたんです。

同じ日産のコンパクトカーですね。

  • Nさん

    予算的に合うのはリーフよりノート。それでいろいろ調べると電気自動車なら国の電気自動車に対して払われる補助金72万円がついて、千葉市からも独自の補助金5万円が出ることがわかった。コミコミ330万円の車が実質250万円ほどで買えるとわかって、リーフに決めました。

電気自動車の補助金ですが、今は40万円まで減額されたので、いいタイミングで買ったんですね。

  • Nさん

    ランニングコストを計算してみても、電気自動車はかなり有利でしたね。例えば、ガソリンは1リットル 130円でスカイラインなら5kmぐらい、K13のマーチですら1リットル13kmぐらいしか走りませんが、リーフは130円分の電気代で50㎞も走れる。僕の乗っているスカイラインは燃費があまりよくないので、10倍近く走れる計算になります。

確かに、その差は大きい!

  • Nさん

    しかも、僕の場合、通勤に車を使っていたので1ヵ月に1500kmは走る。メンテナンス費用も結構かかっていたんです。それに比べて電気自動車はオイル交換はいらないし、エアフィルターの交換やデフやオートマオイル交換もなければプラグの交換もない。買うときは多少高くても、買ってからのメンテナンス費用のお金があまりかからないとわかって心が決まりました。ちなみに今年2020年8月に、7年経過し7万5千キロ走ったリーフの3回目の車検を通したんですけど、ブレーキパッドは半分しか減ってませんでした。

写真:Nさん宅の前にあるガレージにリーフが止めてある様子。
Nさん宅の前は広いガレージになり、車3台が余裕で置けます。手前が日産リーフ、奥に停まっているのがR32型のスカイライン。

車の電気を家で使って電気代を節約

Nさんはリーフの電気を家でも使っているとのことですが、それにはV2Hシステムの「LEAF to Home(リーフ・トゥ・ホーム)」が必要ですよね。車を買ったときに取り付けたんですか?

  • Nさん

    当時のリーフ・トゥ・ホームは50万円ぐらいと高くて躊躇していたら、これにも国からの補助金が25万円出て半額で買えるとわかった。リーフを買ってから3ヵ月後に取り付けました。

写真:正面から見たリーフ・トゥ・ホーム。
駐車スペースに設置されたV2Hシステム「リーフ・トゥ・ホーム」。風雨対策をするとより長持ちすると聞いたことから、普段は手づくりの“小屋”で囲っています。
写真:左側面から見たリーフ。前方充電口にリーフトゥホームから伸びたケーブルがつながっている。
リーフ・トゥ・ホームと接続中のリーフ。通常は夕方から夜につないで充電と給電をしているそうです。

実質25万円で買えたということ?

  • Nさん

    そうなんです。でも、今なら補助金がなくても20万円ぐらいから買えますよね。

V2Hシステムをつけるメリットはどこに感じていましたか?

  • Nさん

    1つは電気代が安くできることですね。試算してみたら、リーフ・トゥ・ホームの設置に25万円を払っても4年ぐらいで元がとれそうだとわかった。

すみません、電気代が安くなるというカラクリがよくわからないのですが。

  • Nさん

    まずここで重要なのは、リーフからリーフ・トゥ・ホームを使って電気が自宅に給電されているときは、契約している東京電力からの電気の消費はほとんど止まるという点。電力会社からの電気はリーフ・トゥ・ホームの機械につかう100Wだけになります。そして、リーフ・トゥ・ホームから給電が始まるとすべてリーフからの電力で賄うことができるんです。

電力会社から電気を買わずに済むということですね。

  • Nさん

    もう1つのポイントは、深夜電力でリーフに充電をしているという点。我が家はオール電化なので、東京電力の“電化上手” (※)という契約プランにしているんですが、この場合、1日のなかでも時間帯によって電気の値段が変わり、深夜は1kWあたり12.48円と最も安い。エアコンを使う夏場だと日中は1kWあたり39.44円ですから、深夜料金の3倍強も高くなるんです。

(※)現在、“電化上手”の新規契約は終了し、“スマートライフ”に移行。

随分違いますね。

  • Nさん

    で、そのリーフに溜めた電気を土日の自宅にいる時や帰宅した夜7時以降に家の電力として使えば、高い電気を使わずに済んで差額分が浮くというわけです。

イラストグラフ:23時〜7時/夜間が一番割安12.48円、7時〜10時と17時〜23時/朝晩は少しだけ割安26.49円、10時〜17時/夏の昼間の電気は割高 夏季39.44円その他季32.32円 ※グラフの金額は、1kWhあたりの電力量料金単価(税込)
写真:リーフトゥホームの液晶タッチパネルをタッチしようとしているところ
充電・給電の操作はワンタッチ。リーフの電気を10%まで使ったら、今度はリーフ・トゥ・ホームを充電モードに。2時間ほどで80%まで戻るとのこと。
写真:リーフの充電ポートに充電ガンを差し込むNさん。
充電ポートは車の前に。車で通勤していたときは、帰宅後にリーフ・トゥ・ホームの充電ガンを差して、家への給電をスタートするのが日課だったそう。

なるほど、理解できました。先ほどリーフは通勤用に購入したと伺いましたが、実際にはどのように利用しているんですか?

  • Nさん

    今は新型コロナの影響でリモートワークが主体なのですが、毎日通勤をしていた時は深夜に充電をして朝は80%の状態で家を出ます。すると、会社に着いた頃には50%ぐらいになっているので、万が一に備えて帰りの走る電力を会社の近くの急速充電スタンドで80%まで充電してから帰宅する。家に帰るのは夜の7〜8時なので、そこからはリーフの電気を家に供給して、10%ぐらいまで使ったら、再び深夜電力で80%に戻すというサイクルですね。

つまり、夜に照明をつけたり、テレビを観たり、エアコンをかけたりする電力はすべてリーフの蓄電池から?

  • Nさん

    そうです。月5千円から1万円ぐらい電気料金が下がりましたね。

そんなに!

  • Nさん

    太陽光発電も取り付けているので、日中はそれによっても電気を賄える。あと、うちはオール電化なので、深夜電力でお湯を沸かせるエコキュートで電気代の節約ができています。月によっては電気代が2万円を切ることもあって、かなり安いと思いますよ。

太陽光発電では売電もしているんですか?

  • Nさん

    はい。今のところ、毎月6000円前後が振り込まれていますね。

図解:Nさん宅の配電盤に、電柱(電力会社)からの電力が供給され、リーフトゥホームを通してリーフに充電されている様子。リーフ→リーフトゥホームからも家に電気を供給できる様子がわかる。
Nさん宅のV2Hシステム。電気自動車に蓄えた電気を家庭で使うことができます。

V2Hシステムってなに?

「V2H」とは「Vehicle to Home」の略で、電気自動車に蓄えた電気を家で使う仕組みのこと。V2H機器を通じて電気自動車への充電ができるだけでなく、電気自動車に蓄えた電気を家庭の電気として利用することができます。

最近は太陽光発電と連携させたタイプも増加。太陽光発電の電気で電気自動車の充電ができるので、さらに電気代の節約ができます。

なお、V2Hには、電力会社の電力、電気自動車に蓄えられた電力、太陽光発電による電力の3つを同時に使える系統連系タイプと、いずれか1つしか使えない非・系統連系タイプがあるので使い方に応じて選択しましょう。

また、最新の設備にはV2H機器自体に蓄電ができる「トライブリッド蓄電システム」も登場。これなら昼間に太陽光発電で生み出した電気を蓄電池に充電し、夜間に電気自動車に充電することが可能です。

図解:配電盤に、電力会社の電気とリーフ→リーフトゥホームの電気のほか、太陽光発電からの電気も供給されている様子。太陽光発電の電気はV2H機器(トライブリッドパワコン)にも直接蓄電できることがわかる。
最新の「トライブリッド蓄電システム」。電気自動車だけでなくV2H機器にも蓄電ができるため、太陽光発電の電力が柔軟に利用できます。

2日半の停電中もエアコン、照明、冷蔵庫などが稼働

リーフの電気が災害などの非常時に役立つということは、車を買う時から知っていたんですか?

  • Nさん

    もちろん、知っていました。実は、今から33年前、僕が中学3年生のときに千葉県東方沖でマグニチュード6.7の大きな地震があったんです。このとき3日間電気が止まって、夜は真っ暗だし、冷蔵庫の中身はすべてダメになるし、お風呂に入れないし。すごくつらい思い出があったので、停電には臆病だったんです。

なんと、そんな大変な経験が……。

  • Nさん

    だから、2007年にこの家を新築したときも、発電機を買って外部から電力供給ができるよう備えてはいたんです。そこにリーフが加われば、停電対策がより強化できるとは思っていました。

写真:Nさん宅の配電設備
家の裏には非常時も考慮した電気の配線設備がズラリ。ちなみに、床暖房は深夜に5時間だけ通電する機器を家電などとは別の配線で使用。家につながる電線も通常より太いとか。

その強固な備えが功を奏したのが昨年9月の台風被害。そのときの状況を具体的に教えていただけますか。

  • Nさん

    あのときの台風はとにかく風がひどくて、物がぶつかる音が一晩中していました。明け方に様子を見ると、近くの倉庫の屋根がうちの庭や玄関前に散乱していて凄まじい状況でしたね。家の周りでは木が倒れていたり、電柱から電線が垂れ下がっていたり。

台風が直撃した後の様子。暴風によって木が倒れ、電線も垂れ下がって危険な状態だったそうです。(撮影・Nさん)
庭先にある犬小屋の前にも、暴風で吹き飛んだ近くの倉庫の屋根が散乱していました。(撮影・Nさん)

特に千葉県の被害は甚大でしたよね。テレビの映像が記憶に残っています。

  • Nさん

    停電したのは朝4時頃。1時間ぐらいで復旧すると思って様子をみていたのですが、5時になっても6時になっても復旧する気配がない。さすがにこれは対策を取らないといけないと思って、リーフ・トゥ・ホームを非常モードで起動させて家に電気を供給できるようにしました。リーフの充電が終わっている時間だったのが幸いでした。

たびたびすみません。非常モードってなんですか?

  • Nさん

    リーフ・トゥ・ホームなどのV2Hシステムは、100Vの電気がきてないと起動しないんです。停電時はその電気が来ないので、非常モードにして内蔵バッテリーで起動させる必要があるんですね。本体の裏にある黄色のボタンを押すだけなので操作は簡単ですが、知らない人は意外に多いみたいです。

勉強になります。で、その黄色のボタンを押して無事に電気がきた?

  • Nさん

    いつも通りに給電させたところ、すぐにブレーカーが落ちてしまったんです。どうしてかなと思って説明書を読むと、非常モード時には給電できる電力が1系統30Aから15Aと半分になると書いてあった。リーフ・トゥ・ホームは通常30AがWとUで2系統あって30A+30Aで合計60Aまで使えるのですが、非常モードでは15Aの2系統で合計でも半分の30Aに落ちてしまうんです。

つまり、使う電気は絞らないといけないということですね。

  • Nさん

    そうなんです。だから、分電盤のスイッチを一旦全部落とし、冷蔵庫やリビングの照明など必要なものから1つずつ入れてみました。先ほどお話したように、わが家は外部からの電力供給に備えて、分電盤も一般の家庭より細かく分けてあるんです。半分に落ちた電力を必要なところから優先的に流すには、これが役立ちました。

写真:Nさん宅の分電盤。上段に18個、下段にも18個のスイッチが並んでいる。
細かく分けられたNさん宅の分電盤。リーフから非常モードで給電する際には電力が半分に落ちるため、どこに電気を通すかの取捨選択が必要でした。

電気を通したのは家のなかのどの場所ですか?

  • Nさん

    照明とエアコンはリビングだけにして、2階のほうは止めました。あと動かしたのはキッチンの冷蔵庫やIHクッキングヒーターなどですね。まだ暑い盛りだったので、エアコンがつけられたのは本当にありがたかった。

テレビも観られましたか?

  • Nさん

    テレビは映らなかったですね。天井裏にブースターがあって、そこまでは電気を送れなかったから。代わりにポータブルテレビを出してワンセグで観ていました。

台風による停電が起きた夜のNさん宅の様子。周囲の家や施設が暗闇に包まれるなか、Nさん宅はいつも通りに明るいリビングで過ごすことができたそうです。(撮影・Nさん)

水道はどうでしたか?

  • Nさん

    うちのあたりは上水道が通ってなくて井戸水をポンプで汲み上げて使っているんですが、そのポンプは電気式。だからここにも電気を通しました。もしリーフの電気がなかったら水も使えず悲惨でしたね。

Nさんの家ではエコキュートを使っているとのことですが、お湯は出ましたか?

  • Nさん

    うちのエコキュートは100Vの電気がきていないと、つくったお湯を取り出せないタイプなんです。幸いリーフの電気を使えたので、家族みんなシャワーを浴びられました。

写真:Nさん宅に設置されているエコキュート(配電設備の奥に設置されているのがエコキュート)
Nさん宅のエコキュート。手前がヒートポンプユニット、奥にあるのが貯湯タンク。

エコキュートとV2Hの連携は?

エコキュートは電気を使ってお湯を沸かせる給湯器。深夜電力でお湯を沸かして貯められるので経済的で省エネ効果も高いのが魅力です。

ただし、電流値が大きいためV2H機器による給電はできないことがほとんど。停電時の動作は機種によって異なり、Nさん宅のようにタンクのお湯の取り出しに通電が必要なタイプもあれば、通電なしで使えるタイプもあります。

いずれの機種も停電中にお湯を沸かすことはできません。

停電したとき、ご家族はどんな様子でしたか?

  • Nさん

    子どもたちが起きてきたときにはリーフから電気をとっていたので、停電に気づいてないようでしたね。「なんで向こうの部屋のエアコンはつけられないの」と訊いてきたりして(笑)。妻も電気が使えてよかったと言っていました。冷蔵庫の食材が使えたので、いつも通りに食事をつくっていました。

多少不便はあっても、ほぼ普段と同じに生活ができたんですね。

  • Nさん

    近所の人たちに聞くと冷蔵庫の中身が腐ってしまったり、暑くていられないからと親戚の家に避難したり。みなさん、大変だったと思います。

日産で計4回電気をもらい普段通りに生活

もっとも、リーフの蓄電には限りがありますよね。ずっと使い続けてはいられない。

  • Nさん

    昼を過ぎても一向に復旧する兆しがなくて「これは手を打たないと大変だ」と焦ってきました。子育て仲間からの情報で、自宅から車で10分ぐらいのJR蘇我駅のほうは電気が通っているとわかり、急速充電器のある駅前の「日産サティオ千葉」の 千葉南店に電話してみたんです。すると、「電気は通っているので充電できますよ」という返事でした。本来、充電は走行のためにするものなので、「家の電気でももらっていいですか?」と尋ねたら「どうぞ、どうぞ」と快く受けていただけました。ほっとしましたね。日産サティオ千葉 千葉南店さんの対応は素晴らしかったです。

よかったですね。

  • Nさん

    比較的近い場所で早めに電気が復旧していたので助かりました。

その日は電気が戻らず、結局、復旧したのは……?

  • Nさん

    3日目の午後です。だから、2日目の朝と夕方、3日目の朝と合計4回、電気をもらいに行きました。

日産自動車には充電サービスの「ZESP」がありますが、Nさんは会員ですよね?

  • Nさん

    現行のZESP3の前、ZESP2の会員になっているので月額2000円で充電し放題です。停電のときも4回電気をもらいに行ってすべて無料。「すみません、いただきます」という気持ちでしたね。

ご自宅には太陽光発電もつけているというお話でしたが、それも停電のときに役に立ったのでは?

  • Nさん

    太陽光発電は自立モードにすれば停電時も使えるのですが、蓄電しないと安定して使えないが難点。しかも、出力は最大で1500Wしかないので、スマホや懐中電灯の充電にもっぱら使っていました。太陽が出ているうちにご飯を炊くという家庭もあったようですよ。

写真:Nさん宅の屋根に太陽光発電機が乗っている様子
日当たりのよい庭側の屋根には太陽光発電の装置を設置。

先ほど発電機も備えているというお話でしたが、その出番はありましたか?

  • Nさん

    日産ディーラさんに電気をもらいに行く時と銭湯に出かける時はリーフからの給電が絶たれるので冷蔵庫を動かし続けるため使いました。

逆に、困ったことはありましたか?

  • Nさん

    お風呂ですね。さっきも言ったようにエコキュートから1日分のお湯は取り出せたんですが、翌日分までなはない。停電中はお湯をつくれませんから、翌日には蘇我のスーパー銭湯に行きました。みなさん考えることは同じで、夕方4時なのにものすごく混んでいて芋洗状態でした。他に公衆浴場もあるんですが、その前の道も大渋滞していました。

ということは、お湯を沸かせるシステムがあると、万が一、また停電があっても困らないですね。

  • Nさん

    実はもうあるんです。仲間から教えてもらった湯沸かし用のヒーターなんですが、浴槽に浸けてスイッチを入れると6時間ぐらい適温になる。3日目の午後に電気が復旧したので使わずに済みましたけど。

さすがですね。

一戸建てなら車から電気を送るシステムはつけるべし

話を伺って災害対策としても電気自動車が欲しくなってきました。もちろん、V2Hシステムとセットで。

  • Nさん

    一戸建てに住んでいて電気自動車を買うなら、V2Hシステムは絶対つけるべきだと思いますね。電気代は安くなるし、災害時の蓄電池になるし。メリットしかないですから。そこでお金をケチってどうすると言いたくなります。

もし買い換えるとしたら、やはりリーフですか?

  • Nさん

    今のリーフは性能が上がっているのでいいなぁとは思いますね。うちの旧型リーフはバッテリーが24kWhと小さいのですが、新型のバッテリーは小さいもので40kWh、大きいと62kWhもある。走行距離でいうと、62kWhの新型はうちのリーフの3倍以上走れるんです。

バッテリーが大きいということは、非常時に蓄電池として利用する場合も長持ちするということですよね。

  • Nさん

    62kWhはフル充電で4日間の電気が賄えるみたいですよ。

えっ、そんなに!??

  • Nさん

    唯一、悩むのは月2000円で充電し放題のZEPS2がなくなること。現行のZEPS3は月4000円で1回10分間×10回までしか無料充電ができないんです。急速充電は30分/1回が基本なので実質月に3回しか急速充電が使えなくなる。ランニングコストや車体価格を考えると、同じように蓄電池としても使えるプリウスやアウトランダーなどのハイブリッド車への乗り換えも考えなくはないのですが、バッテリーの容量がうちのリーフよりさらに小さくなるのはやはり不安ですね。

いろいろ調べていらっしゃるんですね。では、最後に先輩ユーザーとして電気自動車を検討している方にアドバイスをお願いします。

  • Nさん

    電気自動車は遠出するときに不便という声をよく聞くのですが、確かに充電スポットを探したり、充電に時間をとられたりするのはデメリットかもしれない。でも、遠出って1年間に何回しますかという話で。うちは家族で遠出するときに、セレナのようなミニバンをレンタカー屋さんで借りていました。

それは賢い方法かも。

  • Nさん

    年に数回の遠出のために、電気自動車の購入をためらっているならもったいない。ランニングコストは安くなって、逆に快適性は上がるし、何より停電しても電気自動車という蓄電池があるから大丈夫という安心感は大きいと思いますよ。

写真:リーフの前にしゃがんで愛犬スヌキチくんの背中に手をのせているNさん。
愛車のリーフと愛犬のスヌキチくんに囲まれるNさん。スヌキチくんはリーフに乗って出かけるのが大好きだそう。

まとめ

電気自動車は停電時に蓄電池として使えると話には聞いていましたが、Nさんの体験談からその心強さを改めて実感できました。もちろん、電気代の節約ができるのもとても魅力的です。ちなみに、太陽光発電の固定価格買取制度(FIT制度)は2019年11月より順次終了。これまでの買取価格から大幅に安くなってしまうことから、太陽光パネルでつくった電気を電気自動車に溜め、夜間に使用するという方法を選ぶ方も増えているそうですよ。

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